導入事例
CASE STUDY
株式会社INDUSTRIAL-X
事業拡大を支えるゼロトラスト
クラウドサービスを積極的に活用しつつ
セキュリティを確保
急成長を続ける貴社ビジネスモデルの特長をお聞かせください。
大久保様
INDUSTRIAL-Xは、日本の将来に問題意識を持ち、産業構造のアップデートに取り組むべく2019年に設立されました。必要なリソースやノウハウをカタログ化し、マーケット全体で有機的に活用できるプラットフォームの構築により、日本企業におけるDX推進のスピードアップを図ります。また、独自のDXメソッド、伴走型人的プロフェッショナルサービス、DX人材育成支援なども提供し、DX推進のすべてのプロセスをトータルサポートします。プラットフォームと伴走型プロサービスを提供し、DX推進を全国規模で迅速かつ着実に展開し、産業構造変革の実現をめざしています。
ゼロトラスト導入の経緯、狙いについてお聞かせください。
大久保様
昨今、サイバー攻撃が拡大するなか、DX推進におけるセキュリティ対策の重要性は一層高まっています。2023年にDX推進のプロである当社は、自社の事業拡大にともなうリスク回避と、社内実践で得たノウハウをお客様に還元するために、ゼロトラストの導入検討を開始しました。
当社は、社外で業務をおこなう社員も多く、ハイブリッドワークを導入しています。また設立6年のスタートアップであり、変化に柔軟に応えるために基幹システムも含めてITインフラはフルクラウドです。さらに生産性向上や、DXに役立つ新技術の試行などクラウドサービスを積極的に活用しています。当社自身もDX推進の先頭を走っており、セキュリティも従来の境界型防御では守りきれません。クラウドという1つの傘の中ですべてのデバイスを守るゼロトラストが必要でした。
ゼロトラスト導入では、どのような観点を重視しましたか。
大久保様
重視したのは、攻めるセキュリティによりビジネスの成長を支えるということです。生産性とセキュリティのバランスをいかにとるか。当社のゼロトラストは、ルールですべて縛るのではなく、ユーザーは自由にクラウドサービスを利用できるけれど、ゼロトラストによってガードレールのように危険からユーザーとデータを守るという考え方です。
ゼロトラストの中で必須概念であるSASE製品を
複数検討し、Netskopeを選択
ゼロトラストのベースとしてアドバンテージ
複数のSASE製品から、クラウド型セキュリティプラットフォームNetskopeを採用したポイントをお聞かせください。
大久保様
セキュリティを確保しつつクラウドサービスを自由に利用できる、当社が求めたガードレールの要素を満たしていたのがNetskopeでした。クラウドサービスの利用状況を可視化し、監視・制御がおこなえるCASB(Cloud Access Security Broker)機能は、アドバンテージがあると思いました。メールサービスも、個人用か会社用かアカウントを識別して制御できます。前職でフルクラウドを構築する際も、Netskopeがセキュリティの肝となりました。利用状況の可視化は、ゼロトラストのベースとなります。セキュリティ対策を打つ判断材料に加え、万一サイバー攻撃を受けた際に、Netskopeのログデータに基づき説明責任を果たすことができる点も大きなポイントです。
技術支援パートナー選定の決め手は
Netskopeの豊富な販売実績と卓越した知見
Netskopeの導入において、技術支援パートナーにネクストモードを選択した理由を教えてください。
大久保様
NetskopeによるSASE環境は、当社の事業を支える重要な基盤です。私たちは、Netskopeのスペシャリストではないので、安全安心のもと日常業務を支える体制の一環として技術支援を必要としました。ネクストモードさんは、Netskopeの豊富な販売実績をもっています。運用ノウハウやトラブル対応の経験値も大きいと思いました。自分たちで、どうしても対応できない時に、頼れるパートナーとしてネクストモードさんを選択しました。実際に、何度もサポートしてもらい、とても感謝しています。ゼロトラスト運用に大きな安心をもたらしてくれる存在で、心強く思っています。
Netskopeによるクラウドセキュリティを全社展開
運用ノウハウの蓄積により要望対応も迅速化
Netskopeの全社展開に向けて苦労・工夫した点をお聞かせください。
大久保様
Netskope導入決定から3カ月間をかけて、情報システム部門で既存のクラウドサービスに関して利用できるかを検証しました。既存のサービスが利用できなくなったり、ユーザーに見える挙動が変わったりするケースもありました。Netskopeが原因というよりも、ブラウザの仕様などとの組み合わせによる影響が大きいと考えています。原因を突き止め、通常業務に支障がでないように、Netskopeの設定変更などをおこない解決しました。社内で解決できなかった時は、ネクストモードさんにサポートしてもらいました。当社からの相談に対するレスポンスも早く、課題解決の迅速化に貢献してもらったと思っています。
全社展開後、ユーザーからの問い合わせにはどのように応えていますか。
大久保様
2024年4月に、Netskopeによるクラウドセキュリティを全社展開しました。「新しいアプリを使いたいけれど上手く動かない」といったユーザーからの問い合わせには個別対応しています。社員側も、個人用PCだと問題ないが、会社用PCだと動かないなど検証してくれる人も増えてきました。また、運用ノウハウの蓄積によりクラウドサービス利用に関する要望に、迅速に対応できるようになりました。
生成AIのクラウドサービス利用も可視化
自社の取り組みをショーケース化しお客様に還元
Netskope導入により業務や運用は変わりましたか。
大久保様
Netskopeは、クラウド型プラットフォームのため、ユーザーの端末にエージェントのソフトウェアをインストールするだけでサービスを利用できます。今までと変わらずにクラウドサービスを利用し、ユーザーが意識することなくセキュリティが確保されている状態を目指しました。それを実現できたと思います。
運用の観点では、懸案だった「誰が、いつ、どのクラウドサービスを利用したか」をログでトレース可能となりました。ポイントは、現在だけでなく新しいサービスにも対応できるという点です。生成AIのクラウドサービスを利用するユーザーが増えていますが、それも可視化できています。
Netskopeで収集したログの活用シーンについて教えてください。
大久保様
Netskopeで収集したログはセキュリティだけでなく、ビジネス観点で利用する取り組みも進めています。有償クラウドサービスを契約したものの、ほとんど利用されていないケースもあります。利用状況の可視化によりクラウドサービスの効率的かつ効果的な活用を実現できます。また、ハイパフォーマンスな社員におけるクラウドサービスの使い方を明らかにするために、ログをもとに「生産性とクラウドサービス利用の関係」の分析にも取り組んでいます。
今後の展望についてお聞かせください。
大久保様
利用者側が重要データの活用を判断するといったシーンをなくしていきたいと思います。重要データを特定し監視・保護するDLP(Data Loss Prevention)によりシステムでガードする仕組みも検討中です。また、すべての通信を制御するCloud Firewallや、脆弱性を抱えるVPNではなく、セキュアに社内システムにアクセスできるプライベートアクセスなどの導入も視野に入れています。
Netskope導入後1年以上が経過し、運用ノウハウや知見が蓄積されてきました。ゼロトラストとクラウドサービスの使い方に関して自社の取り組みをショーケース化していきます。そこで得られたノウハウや知見を、お客様のDX推進にも役立てていきたいと思います。


















